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牛肉を買う時に、どこで生まれ、どこで育った牛か(子牛生産地)を重視する
消費者意識をつくるプロジェクトの提案

プロジェクトの背景−子牛生産地が重視されない現在の日本の牛肉生産流通システム

 商品として売られる牛肉には「○○牛」と肥育地の銘柄が付き、消費者は子牛生産地の情報を目にすることはない。現在のシステムでは肥育段階が牛肉生産の中心となるため、子牛生産段階の農業は肥育素牛生産価格としては正当に評価されず、牛肉市場の価格変動をもろに被る傾向があり、経営不安定の大きな要因となっている。

1)子牛生産地に関心をもってもらうことの大切さを伝える活動
   現在の食料生産物の評価は、味や見かけなどの食品としての評価にとどまっている。消費者が手にする食材が、どのような人に、どのような環境で、どのようにして作られたのか、がもっと大切に考えられる必要がある。
 子牛生産地の多くは、中山間地にあり、繁殖牛飼養は地域環境と地域資源を活かす農法として長い歴史をもつところが多く、持続的な農業形態として高く評価されるべきである。

 農産物の価値が、味や見かけだけではなく、それがどのように作られたのか、その作り方がもつ意味(地域の自然、ひいては地球環境を豊かにするのか、地域資源をどう活かしているのか、人類の未来に貢献するのか、・・)で評価される新しい流れを作る。

2)商品としての牛肉の肥育素牛生産地を表示する仕組みを作る活動
 牛トレーサビリティの実施により、精肉に表示される個体識別番号から、消費者がインターネット等で牛の来歴を知ることができる仕組みが作られている。精肉に肥育素牛生産地の表示・イメージラベルの貼付などを実施することを生協等の組織に依頼・協議する。

3)子牛生産地の個性(環境、牛の飼い方)を伝える活動−消費者に子牛生産地としてのイメージを形成する
 「子牛生産が地域の自然と社会的条件のもとで、どのような農業の仕組みとして成立しているのか、牛の飼養が地域の自然と地域の生活にどのような意味を持っているのかを科学的に明らかにし、それぞれの子牛生産地の個性を描き出す。それを社会に発信し、消費者に伝え、現地をガイドする活動を行う」(エコミュージアム活動)。

久住高原を舞台とする繁殖牛経営では、牛の飼養が水田・畑を支え、草原が飼料生産の場として牛を養ってきた。牛の飼養によって維持される久住高原の草原は、保水・土壌保全・環境浄化作用などの機能を果たすとともに、野生動植物の生息の場でもあり、生物多様性の維持などの地球環境の保全にも大きく貢献している。

期待する成果
 
2)と3)を平行して進めることにより、牛肉を手にする消費者が、表示される肥育素牛生産地とその個性のイメージを重ね合わせることができる。その結果、子牛生産地に対する共感が精肉の選択・購買動機となり、農業生産物としての牛肉に食品としての味や外観、価格だけではなく、生産過程そのものが果たす機能という新たな価値で評価する新しい消費者意識を形成するきっかけとなる。

  → ・久住高原で生まれ、育った牛の肉が欲しい、という消費者の購買意欲形成
    ・子牛生産地としての久住高原の個性が評価され、肥育素牛市場の安定に寄与

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